海の未来を考える新しい発想:廃漁具アップサイクル絵馬「UMI-EMA」から学ぶこと
- スタッフ
- 6 日前
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私たち株式会社SUSTAINABLE JAPANは、日々海洋環境保全に取り組む中で、様々な革新的なプロジェクトに出会います。今回は、ストレートプレス(2025年8月12日)で報道された、とても興味深い取り組みについて、私たちの視点からお話しさせていただきたいと思います。

廃漁具が絵馬に?驚きのアップサイクル事例
報道によると、海洋プラスチックのアップサイクルに取り組むREMARE社が、フィッシャーマン・ジャパンおよび住吉大社とともに、廃漁具をアップサイクルした絵馬「UMI-EMA」を企画し、住吉大社で販売を開始したとのことです。
この取り組みで特に注目すべきは、日本の伝統文化と最新の環境技術が融合している点です。私たちも熊本で海洋ゴミ回収に取り組む中で、「いかに多くの人に海の現状を知ってもらうか」という課題に常に直面しています。絵馬という身近な文化に着目したアイデアは、非常に参考になります。

海洋環境が抱える5つの課題への気づき
報道では、この絵馬を通じて以下の5つの海洋課題が提起されているとされています。
海洋プラスチックごみ(マイクロプラスチック含む)
ゴーストギア(廃漁具)
漁業と資源管理
海水温の上昇
磯焼け(海藻の減少)
私たちが熊本の海で日々目にしている光景と重なる部分が多く、改めて海洋環境問題の深刻さを実感します。特に廃漁具の問題は、私たちのSeabin(海洋ゴミ回収装置)でも回収対象となる重要な課題です。
「資源」として捉える新しい視点
報道で最も印象的だったのは、廃プラスチックを「ゴミ」ではなく「再生可能な資源」として捉えるREMARE社の姿勢です。「燃やさず、埋め立てず、社会に貯蔵する」という考え方は、私たちの事業理念とも共通する部分があります。
私たちも海洋ゴミの回収だけでなく、その後の無害化・再利用について実証実験を進めています。海から回収したゴミを単に処分するのではなく、新たな価値を生み出すという発想の重要性を、この事例からも感じます。

社会全体を巻き込むムーブメントの必要性
報道によると、この取り組みは「ブルーオーシャンイニシアチブ」という企業連合での議論から生まれたとのことです。10社を超える企業が連携し、「一般の人々が海への意識を高めるきっかけや方法」について議論を重ねた結果だそうです。
これは非常に重要な視点だと思います。環境問題の解決には、一社だけの努力では限界があります。業界を超えた連携、そして一般の方々への啓発活動が不可欠です。
私たちができること、考えるべきこと
この「UMI-EMA」の事例から、私たちが学べることは多くあります。
1. 伝統文化との融合 環境問題を身近に感じてもらうため、日本の文化と結びつける発想
2. 企業連携の重要性 一社では解決できない課題に対する、業界横断的な取り組み
3. 資源の再定義 「ゴミ」を「資源」として捉え直す視点の転換
4. ストーリーの力 商品に込められたメッセージを分かりやすく伝える工夫
未来の子供たちのために
私たちの代表が常に語っている「未来の子供たちのために綺麗な海を残したい」という想いは、この「UMI-EMA」プロジェクトにも通じるものがあります。
一人ひとりができることは小さくても、それが集まれば大きな変化を生み出すことができる。そんな希望を感じさせてくれる事例でした。
私たちも熊本から、海洋環境保全の輪をさらに広げていきたいと思います。皆さんも、身近なところから海の未来について考えてみませんか?
参考記事: 「【大阪府大阪市】廃漁具をアップサイクル!海の課題に祈りを込めた絵馬「UMI-EMA」、住吉大社で販売中」 ストレートプレス(2025年8月12日) https://straightpress.jp/20250812/1400155
一つひとつの取り組みが、やがて大きな波となって海の未来を変えていく。そんな日が来ることを信じて、私たちも歩み続けます。
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