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ブルーカーボンクレジット:日本の海岸線の今

カーボンニュートラルの達成に向けた世界的な取り組みが進む中、「ブルーカーボン(Blue Carbon)」という言葉が注目を集めています。これは、海洋生態系が吸収・固定する二酸化炭素(CO₂)を指し、これに基づく「ブルーカーボンクレジット」は、地球温暖化対策として新たな可能性を拓いています。

日本は世界でも有数の長い海岸線を持つ国であり、本来はブルーカーボンの潜在能力を活かせる地理的なポテンシャルがあります。しかし、その重要な担い手である藻場(もば)の現状は深刻であり、再生への取り組みが急務となっています。


ブルーカーボン


藻場の現状:消えゆく「海の森」

藻場とは、アマモやホンダワラなどの海草・海藻が群生する浅い沿岸域のことを指し、「海の森」とも呼ばれます。これらの藻場は、CO₂を吸収・固定し、炭素を長期的に海底に蓄える重要な生態系です。さらに、魚介類の産卵や成育の場となり、生物多様性の保全にも欠かせません。

しかし日本では、ここ数十年で藻場の面積が大幅に減少しています。主な原因は以下のとおりです。


  • 埋立や護岸工事による海岸線の人工化

  • 水質の悪化や沿岸開発による濁り・栄養塩の変化

  • 温暖化による水温上昇

  • 過剰な漁業活動や海底のかく乱


環境省によると、日本の藻場の総面積は過去30年間で大きく減少しており、特に都市部周辺の沿岸域では壊滅的な打撃を受けています。


ブルーカーボン

藻場再生に必要なこと

藻場を再生し、ブルーカーボンクレジットを実効性ある仕組みにするには、以下の要素が欠かせません。


1. 科学的調査とモニタリング

藻場の分布や健康状態を正確に把握することは、再生の第一歩です。衛星データやドローンを活用したモニタリング体制の強化が求められます。


2. 地域住民や漁業者との連携

藻場は地域の暮らしとも密接に関わっています。そのため、地元の漁業協同組合や自治体と連携した持続可能な管理が必要です。


3. 技術と知見の導入

海底耕うん、人工基盤の設置、海草の移植といった技術を用いた再生活動に加え、藻場回復の成功事例を各地に展開していくことが重要です。


4. 経済的インセンティブの整備

ブルーカーボンクレジットを活用することで、藻場再生活動に参加する企業や自治体に経済的な価値を提供することができます。これにより、民間資金の流入を促進できます。



藻場再生の取り組み

日本各地で、藻場の再生に向けたさまざまな取り組みが進んでいます。株式会社SUSTAINABLE JAPANでも、海洋プラスチックの回収とあわせて、ブルーカーボンの創出を目的とした活動をこれから進めていきます。


  • 特殊な微生物を使い藻場再生に有効的な施策を実施


ブルーカーボン

ブルーカーボンで海と気候を守る未来へ

藻場の再生は、一朝一夕では成し得ません。しかし、それは私たちにとって「海を守る」ことと「気候を守る」ことを同時に実現する数少ないチャンスです。

株式会社SUSTAINABLE JAPANは、これからも日本の美しい海岸線を次世代へと引き継ぐために、科学と地域、そしてビジネスをつなぐ橋渡しをしていきます。


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