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ヨーロッパのサステナブル事情。何が日本と違う?

更新日:5 日前

サステナビリティという言葉が日本でも広く知られるようになった現在、それでもなお「環境先進国」として語られるのは、やはりヨーロッパです。私たちは日々、国内外の持続可能な取り組みを調査・発信しています。この記事では、ヨーロッパにおけるサステナブルな取り組みを徹底分析し、その実態と日本との違いについて、現場視点から掘り下げていきます。


海洋ゴミ問題

ヨーロッパの“本気度”が違う:政策と法制度の明確さ

EU(欧州連合)は早くから環境政策を国家戦略の中心に据えてきました。たとえば「欧州グリーンディール(European Green Deal)」は、2050年までに温室効果ガスの実質ゼロ(カーボンニュートラル)を達成するという非常に野心的な目標を掲げています(参考:https://commission.europa.eu/strategy-and-policy/priorities-2019-2024/european-green-deal_en)。

このような政策は、企業や市民の行動を変える大きな原動力になります。実際に、ヨーロッパの大手企業は、再生可能エネルギーの使用、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の導入、脱炭素経営などを積極的に進めています。政策と民間の意識が合致している点が、日本との大きな違いです。


徹底された分別・リサイクルシステム

ドイツの「デュアルシステム(Grüner Punkt)」をはじめ、多くのヨーロッパ諸国では、リサイクルに関して非常に厳格なルールが設けられています。家庭ゴミの分別は細かく、違反すれば罰金が科されることもあります。

また、リサイクルのインフラが整っており、プラスチック、紙、ガラス、有機ゴミなどを分類・再利用する仕組みが街全体に根付いています。一方、日本では分別意識は高いものの、実際のリサイクル率には課題があり、特にプラスチックについては“熱回収”という名の焼却処分が多いのが現状です。


教育・意識の違い

ヨーロッパでは、子どもの頃から環境教育が徹底されています。学校のカリキュラムにサステナビリティが組み込まれており、地域活動や家庭でも環境意識が育まれています。たとえばスウェーデンでは、学校の給食がすべてプラントベースで構成される取り組みが行われている自治体もあります。

一方、日本ではまだ「環境教育=特別な時間」として位置づけられがちで、日常の生活習慣や消費行動に直結していない場合が多く見られます。こうした日常の延長線上にある意識の差が、持続可能な社会形成に影響を与えているのは否めません。


リサイクル

消費者行動の違い

ヨーロッパでは、消費者の意識も非常に高く、商品を購入する際には「環境負荷が少ないか」「倫理的に製造されているか」といった基準で判断する人が増えています。フェアトレード製品、ヴィーガンコスメ、リフィル(詰め替え)文化などがその象徴です。

オランダやデンマークでは量り売りのスーパーマーケットが普及し、使い捨てパッケージを避ける動きが一般化しています。これに対し、日本では価格や利便性がまだまだ優先されており、環境価値が選択基準になるには、もう一段の社会的後押しが必要です。


ビジネスとサステナビリティの融合

ヨーロッパでは、サステナブルであることが“企業価値”そのものとされています。ESG(環境・社会・ガバナンス)投資が盛んであり、サステナブルであることが企業評価に直結するため、企業は当然のように環境配慮を戦略の一部としています。

一方、日本企業は最近ようやくサステナビリティ報告書の発行やTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への対応を始めた段階です。制度上の整備も進んできていますが、ヨーロッパと比較すると、まだ“環境対応はコスト”という意識が根強く残っているように思われます。


株式会社SUSTAINABLE JAPANとしての使命

私たちSUSTAINABLE JAPANは、日本におけるサステナブル経営と市民意識の向上を目的に、多くの情報発信・企画・協働プロジェクトに取り組んでいます。ヨーロッパの実例から学べることは多く、それを日本の文脈に合わせてどう応用していくかが、今後の重要なテーマです。

私たちは、「制度を変えるには、まず意識から」という考えのもと、一人ひとりが日常の中でできるアクションを増やし、日本社会全体が持続可能な方向へ進むよう、引き続き活動を続けてまいります。


参考リンク:

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